<J1:神戸2-1東京>◇第3節◇15日◇ノエスタ

 神戸が今季初勝利、J1通算150勝を飾った。20本のシュートを浴びながら辛勝。東京戦に向けた練習でのこと。突然、安達監督がホワイトボードに「3点差以上で勝つ!」と記してハッパをかけた。その通りにはならなかったが、J1復帰後初星が節目の勝利になった。同監督は「しっかり決めていれば余裕を持って勝ち点3が取れた」と漏らしながらも「自信を持ってさらに上を狙う」と強気に話した。

 浮き沈みの激しかった、これまでとは違う。横浜から獲得した新エースFWマルキーニョス(37)が後半7分に移籍後初弾となる先制ゴール。同17分には期待の22歳MF森岡が左足で加点した。中盤の要となるMFシンプリシオを出場停止で欠きながら、今季初先発のMF田中が穴を埋めた。さらにプロ初先発の19歳MF松村は2点目をアシスト。主役だけでなく、脇役もしっかり仕事を果たした。チーム力は、過去にないほど充実している。

 だからこそ、節目の150勝は、あくまで通過点だ。田中は「150勝で喜んでるけど、鹿島は400勝超えているんでしょ?

 まだまだ上がいる」。森岡も「自分が求めているイメージは全然出し切れていない」と喜んでばかりはいない。目指すは3位以内に与えられる、初のアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)出場権獲得だ。強力助っ人のマルキーニョスは「引き続き、たくさんの勝利をみなさんに届ける」と約束。ダークホースとして、勝ち星を積み重ねていく。【益子浩一】