<ナビスコ杯:新潟1-0甲府>◇1次リーグ◇16日◇デンカS

 U-21日本代表の新潟FW鈴木武蔵(20)が、後半ロスタイムに値千金の決勝ゴールを挙げた。MF小泉の縦パスをゴールを背にして受けると、鋭いターンから右足を振り抜いた。「(パスをもらうとき)ターンを意識していた。ファーサイドに打とうと思ったけど、引っかけてしまって…。たまたまです」とゴールシーンを振り返った。ナビスコ杯は今季3ゴール目となり、得点ランク首位に浮上した。

 序盤から甲府の堅い守りに苦しんだ。後半ロスタイムのゴールまでシュートは0本。「スペースがなくて我慢の試合だった」。チャンスらしいチャンスを作れないまま試合は進んだ。「それでも90分じれずにやり続けることができた」。この姿勢がチームに勝利をもたらした。エースFW川又も「今日は(鈴木)武蔵の日」と話し会場を後にした。

 新進気鋭FWの決勝ゴールでチームは1次リーグB組首位をキープ。新潟がナビスコ杯で決勝トーナメントに進出すればクラブ史上初となるが、プロ3年目の20歳FWは「優勝したい。そしてニューヒーロー賞を狙いたい」と高らかに宣言した。【石川秀和】