<J1:東京2-0C大阪>◇第8節◇19日◇味スタ

 C大阪が東京に敗れ、日本代表FW柿谷曜一朗(24)のリーグ戦今季初得点はまたもお預けとなった。ACLでは5試合3得点ながら、J1では開幕から8試合無得点のエースは、シュート2本で見せ場を作れず。1人で責任を背負い込んだ。

 「自分がしっかり先制点を取って勝てれば、いい方向に向かう。責任を感じているし、チームに迷惑をかけているのは自分が一番分かっている」

 今季8試合でシュートは、昨年同時期と比べて4本少ない計14本。3位の21得点を挙げた昨年は、DFラインの裏に抜ける柿谷の特長を最大限に生かした戦術だったが、ポポビッチ監督に代わった今年はショートパスでのつなぎを重視。ウルグアイ代表FWフォルランと柿谷のどちらかが、トップ下の位置に下がって攻撃を組み立てる場面も多い。チームプレーに徹するがゆえに、個人の得点チャンスが減っている。

 これで公式戦6試合連続未勝利。柿谷は「今やらなきゃいけないのは、限られたチャンスで決めること。自分たちのやっていることを信じてやるだけ」。W杯出場を目指す男が直面した試練は、自ら乗り越えるしかない。【福岡吉央】