<ナビスコ杯:鹿島3-0清水>◇1次リーグ◇1日◇カシマ

 なすすべなく敗れた鳥栖戦から中3日。今の清水に、1次リーグを勝ち抜く力は残っていなかった。自力での突破が決まる2点差以上の勝利どころか、鹿島に完敗。アフシン・ゴトビ監督(50)は「試合のスタートは非常に良かったが、過密日程の中では先制点がすべて」とうつむいた。

 体力、戦術、精神的にも修正は皆無だった。前半16分に豪快なミドル弾で先制を許すと、同26分には1本のスルーパスでDFラインが崩壊、追加点を許した。鳥栖戦同様、1度狂った歯車を修正できないまま時間だけが経過。後半は防戦一方となり、ロスタイムには3点目を許した。決定機もFW大前元紀(24)が大きく枠を外した前半終了間際のPKだけ。まったく良いところがないまま散った。

 3連勝からの3連敗。2年連続で決勝トーナメント進出を逃した。さらに、内容も得点の雰囲気すらしない乏しい状況だ。最悪の雰囲気で中断期間を迎えるが、MF杉山浩太主将(29)は「ここでしゃべるよりも、中断期間でどう変わるかが大事」と必死に前を向いた。リーグ後半戦に向けて、約1カ月半の“猶予”が与えられたことだけが唯一の救いだった。【前田和哉】