<J1:仙台1-2横浜>◇第22節◇30日◇ユアスタ

 仙台はホームで横浜に敗れ、4月以来の連敗を喫した。前半18分にCKから失点したが、31分にゴール前まで攻撃参加していたDF菅井直樹(29)が押し込んで同点。だが後半ロスタイムに、またしてもCKから決勝点を許した。

 仙台の課題だった「3人目の動き」から決定機をつくり出した。前半13分、FW武藤がドリブルで中央に持ち込み、裏へ飛び出したMF梁にスルーパス。シュートは相手GKに阻まれたが、渡辺監督は「(前節)神戸戦でも攻撃の形は見えてきた。3、4人が同じ絵を描ければゴールに近づける」。手応えをつかんでいたとおり、流れの中からの得点を予感させた。

 同点ゴールもピッタリと呼吸が合っていた。31分、相手GKの判断ミスからのこぼれ球を拾ったMF太田が、すぐさまゴール前へ速いパス。待ちかまえていた菅井が左足で押し込んだ。右サイドで長年コンビを組んできた2人の抜群の意思疎通で、試合を振り出しに戻した。

 逆転へのカードは残していた。21分にMF野沢、25分には左足の負傷から3試合ぶりに復帰したFW赤嶺を投入。思惑通りに攻撃が活性化し、28分に武藤、40分にも梁がGKと1対1の決定機を迎えたが決めきれなかった。終了間際には再びCKから失点。2試合連続でセットプレーで決勝点を奪われ、10年9月から8戦負けのなかった相手に屈した。渡辺監督は「明らかに集中力が欠けていたと言わざるを得ない」と厳しかった。