鼻は詰まっても、嗅覚は健在!?

 花粉症の川崎F・FW大久保嘉人(32)が、明日9日のナビスコ杯準決勝で対戦するG大阪FW宇佐美の危険な香りに反応した。約30分間の回復メニューで引き揚げると、「これは初めて。花粉症みたいやね。俺は認めないけど」と鼻声で話し始めた。

 5日の新潟戦(午後7時)前、同0時半から始まった鹿島-G大阪戦を宿舎でテレビ観戦した。「宇佐美はいい。点を取らなくても、ひょこっと出てきてアシストするし」。この試合、宇佐美はG大阪ジュニアユース時代の同期で日本代表に選出された鹿島DF昌子に「1対1になったら100%抜く」と宣言するなど、ビッグマウスでも知られる。

 類は友を呼ぶ。大久保は「俺も言って自分にプレッシャーをかける。実力がともなっているし、気持ちいいよね。何で代表に呼ばれんかったか不思議」と、はなをすすりながら、22歳の若手ストライカーを褒めちぎった。

 だが、勝負は別だ。大久保が過去J1で挙げた130得点のうち、G大阪は最多11点を量産している相手。「最初はアウェーでやれるからね。(ゴールを)取らんと勝てないし、狙っていくよ」と、アウェーゴールも意識した。日本代表に選出されたFW小林が不在でも、抜群の嗅覚で貫禄を見せつける。【桑原亮】