<J1:浦和0-0甲府>◇第29節◇22日◇埼玉

 公式戦1000試合目となった首位浦和は、残り5試合に不安を残すドローに終わった。後半こそチャンスを作ったが、無失点を意識した前半は低調な内容に終始。後半も、DF槙野智章(27)のミドルシュートがポストをたたくなど不運はあったが攻め切れなかった。

 終了間際には甲府FWクリスティアーノにカウンターから決定機を作られるなど、攻守の歯車はかみ合わないまま。ペトロビッチ監督は「仙台戦で前半に失点したことで慎重な入りだった。そして連戦の疲労もあったと思う」と選手をかばった。

 C大阪(0●1)、徳島(2○1)、仙台(2●4)、甲府と最近4試合は下位チームばかり。勝ち点を量産したいところで、取った勝ち点は4にとどまる。残り5試合は鹿島、G大阪、鳥栖など上位との戦いが続く。槙野は「この試合の勝ち点1が大きかったと言えるようになれば」と前を向いた。今季15試合目の完封で、個人最多タイ記録となったGK西川周作(28)は「相手がどこでもやることは変わらない」とスタイルを貫く構え。幸いにも2位との勝ち点差は5に広がったが、終盤戦での地力が試される。【高橋悟史】

 ◆GK完封記録

 個人記録としてはシーズン15試合完封が最多で、今季の西川のほかに、09年権田(東京)、93年菊池(V川崎=当時)が記録している。チーム最多は08年の大分で年間17完封。この時は西川が11試合、下川が6試合で記録した。