仙台は14日、22日にホームに迎える17位C大阪戦へ向け、セットプレー練習を重点的に行った。通常は陣形を整えてから相手を想定した戦術を確認するが、この日は佐藤GKコーチの笛のタイミングでCKやFKを開始。渡辺晋監督(41)が振り分けた12対12の2チームは、選手間でマークの担当や作戦を相談して決めた。指揮官は「やり方としては一般的だけど、監督になってからは3度目くらい。試合ではピッチ内で考えるべき場面もあるから」と説明。より本番に近い方法で、今季失点の多いセットプレーへの意識を高めた。

 狙いは守備面だけではない。ゴール前での競り合いから流れが途切れるまでの15秒間はミニゲーム形式で、守備側もカウンターでゴールを狙った。監督からは「攻守の切り替えを速くしろ」と指示が飛び、狙い通りにネットを揺らす場面もあった。DF渡辺は「お互いに大事な試合。1発やられるとキツイし、逆にこっちが決められれば大きい」と大一番を見据えた。

 エース助っ人の回復も順調だ。左膝外側半月板損傷などで離脱していたFWウイルソンが軽快な動きでフルメニューをこなし、C大阪戦での復帰が濃厚。残り1週間でさらに集中力を高め、残留争いを勝ち抜く。【鹿野雄太】