【ペララダ(スペイン)25日=塩畑大輔、山本孔一通信員】エスパニョールMF中村俊輔(31)が、チーム合流13日目にして、ついに伝家の宝刀であるプレースキックを解禁した。25日午前、チームにとって今季初のセットプレー練習。中村はポチェッティーノ監督から、さっそくCKキッカーに指名され、右サイドのコーナーに走った。
指揮官は「ナカ、ここを狙え!」と叫び、ゴール前に約5メートル間隔に2本のポールを立てた。GKの飛び出しが届きそうで届かない、相手守備陣の急所だ。力強くうなずいた中村は、鋭いカーブのCKを、4本続けて指示されたゾーンに蹴り込んだ。味方FWのシュートは外れたが、並外れた精度の高さは明らかだった。
圧巻はサイドを移した左CKだった。正面から「トラモンターナ(ピレネーおろし)」と呼ばれる、秒速最大30メートル以上の強風が吹く悪条件の中、またしても3本中3本を2本のポールの間に滑り込ませた。力強さと精度を兼ね備えた絶好のボールに味方FWも、気持ちよさそうにボレーシュートを振り抜いた。ポチェッティーノ監督も思わず「ブエナ!
ブエナ!
ブエナ!
ブエナ!
ブエナ!
ブエナ!(スペイン語で素晴らしいの意×6)」と連呼した。
その後も両サイドから間接FKを3本ずつ蹴ったが、ミスキックはわずかに1本。成功率92・3%を記録した。キッカーの座確保に向け「キックを見てもらって、認めてもらいたい」と話していた中村。最初のチャンスで、早くもチームメートと指揮官の信頼を勝ち得た。
[2009年7月26日9時46分
紙面から]ソーシャルブックマーク

