桐生祥秀選手(19=東洋大)は10秒40の2位に終わった。

 1位のケンブリッジ飛鳥選手(21=日本大)も10秒37にとどまり、日本人初の9秒台突入は持ち越しとなった。

 桐生選手は「記録を期待されたが、まだまだ実力不足。しっかりとトレーニングをして9秒台を出せるように頑張りたい」と淡々と話した。

 午前から雨が降るあいにくの天候ながら、約1万5000人の観衆が歴史的な瞬間を見届けようと集まった。桐生選手は予選を10秒36で通過。雨が強くなった決勝は向かい風0・2メートルと条件にも恵まれなかった。

 桐生選手は京都・洛南高3年だった2年前の織田記念で日本歴代2位の10秒01をマーク。ことし3月の米国の大会では追い風3・3メートルの参考記録ながら9秒87で走り、10秒の壁突破の期待が高まっていた。