次はビジネスクラスでお願いします! 陸上男子短距離界のエース桐生祥秀(19=東洋大)が「おねだり」した。6日、男子400メートルリレー代表として銅メダル、さらに16年リオデジャネイロ五輪の出場枠も獲得した世界リレー大会(バハマ)から帰国。「飛行機、上がるかなと思ってたんですけど。何もなかったですね」とおどけた調子で残念がった。

 日本陸連では規定は設けていないが、五輪などでメダル獲得者が帰路はビジネスクラスを利用したことがある。そんなうわさを聞いた桐生も国際大会でのメダルに色めき立ったが…、結果はエコノミー。「今度から変わってくれないかな。1回くらい乗りたいですよ!」と人生初の豪華フライトを逃し、残念がった。

 苅部男子短距離部長は桐生も含めたリレーメンバーの「落胆」を聞くと、「確かに世界選手権ではあったかもしれない。帰ってきてすぐに試合の選手もいるし、そのへんは考慮しないといけなかったかな」と思案顔。直近では8月に北京開催の世界選手権が待つ。男子400メートルリレーが狙うのは当然メダル。もし、再び快挙達成となれば、悲願のビジネスクラスとなるかもしれない。

 「期待したいですね」と胸躍らせる桐生。今度こその気持ちで、中国でも快走披露なるか。ただ、バハマからの飛行時間は20時間以上、北京からは約4時間と、味わえる時間に大きな違いはあるけれど…。