4月のテキサスリレーでリオデジャネイロ五輪派遣標準記録5メートル70を突破した男子棒高跳びの荻田大樹(28=ミズノ)が「爆破予告」のあおりを受けた。

 優勝を果たしたものの、5メートル30と記録が低調。「気持ちよく跳べたのが1本もない。7~8割(の感触)が1、2本あっただけ」と苦笑いで振り返った。

 思わぬ余波を受けていた。派遣標準記録突破後に行われた4月29日の織田記念国際で「風が強くて、助走から踏みきりの流れが崩れた」。そこから修正に励もうとしたところ、練習拠点の関学大が使えない事態に陥った。同大がインターネット上での爆破予告の標的にされたことが原因で、5月1日の夕方から6日まで体育施設が閉鎖。この日は助走を20歩から18歩に戻すなど変化を加えたが、結果につなげることはできなかった。

 今後は6月24~26日に行われる日本選手権に向け、修正を継続する。「焦ってやってもいいことはない。ちょっとずつ積み重ねていければ。冷静になってやっていきたい」と意気込んだ。