川内優輝(29=埼玉県庁)が、母校の学習院大でのマラソン指導に意欲を見せた。日本勢最高の3位に入り、来夏の世界選手権(ロンドン)への代表を有力にした福岡国際マラソンから2週間。初優勝した橋本峻(23=GMO)に1分25秒差の2時間12分45秒で3位に終わった後、「川内2世」育成プランを明かした。

 来夏の世界選手権が日本代表として戦う最後の舞台と決めている。「指導者になったら」と聞かれると「学習院大の監督をやりたい。マラソンをやる大学生を育てたい。駅伝とトラックは無理ですけど、マラソンで(福岡国際の参加資格)2時間27分を切らせる指導ができると思う」と秘めてきた思いを明かした。

 「指定校推薦で都大路(全国高校駅伝)に出てる高校の6、7番手、補欠選手に来てもらう。どこからも声が掛からなかった選手はギラギラしている」と、スカウト戦略の一端まで披露。「現役の時にやりたい。走れるマラソンコーチになりたい」と目を輝かせた。

 65回目のマラソンは26キロすぎにスパートし、一時は先頭に立つも後半に失速した。「悔しい。福岡国際はあらためて奇跡」と振り返った。【上田悠太】