学生駅伝の第2ラウンドである全日本大学駅伝、実業団駅伝の男女東日本予選である’13彩の国

 実業団駅伝、海外ではニューヨークシティ・マラソンと、陸上界は本格的なロードシーズンに突入する。

 全日本大学駅伝(11月3日:名古屋~伊勢)は学生三大駅伝の第2戦。区間と距離は第1戦(10月14日)の出雲全日本大学選抜駅伝が6区間44.5キロと短いのに対し、全日本は8区間106.8キロに伸びる(来年1月の箱根駅伝は10区間217.9キロ)。出雲を制した駒大と箱根駅伝優勝の日体大、昨年の出雲以降駅伝4大会連続2位の東洋大が3強と予想されている。

 勢いに乗るのは駒大だ。全日本は過去10年間で6回優勝と、駒大の勝率が最も高い大会。出雲では6区間中3区間で区間賞を占め、残りの3区間も区間2位と安定した強さを見せて大会記録を30秒更新した。出雲1区区間賞の中村匠吾(3年)、3区区間賞の村山謙太(3年)、6区区間賞の窪田忍(4年)ら1万メートルの学生トップランナーが揃う。エースの窪田は昨年、アンカーの8区で東洋大を逆転して2連勝の立役者となった。

 出雲2位の東洋大は、5月に1万メートルで初の兄弟27分台を達成した設楽啓太(4年)悠太(4年)兄弟が強力。昨年8区で駒大に逆転された服部勇馬(2年)が出雲5区区間賞と成長している。

 日体大は本田匠(4年)が故障からの復帰が間に合わず出雲は3位に終わった。箱根駅伝山登りの5区区間賞の服部翔大(4年)、矢野圭吾(4年)の2人は故障明けながらもまとめる走りができたのは好材料。

 駒大は1500メートル学生チャンピオンの油布郁人(4年)や新人の中谷圭佑(1年)ら、短い区間の人材も多くどの区間でも攻勢に出られる。

 東洋大は設楽兄弟の区間で他校のエースに勝っておきたい。出雲の1区で区間6位だった田口雅也(3年)が復調すれば、昨年同様1区で先手を取ることができる。

 日体大は本田や勝亦祐太(2年)が復調して1~3区に起用できれば、服部が昨年区間賞を取っている4区でトップに立つことも可能だろう。

 その他のチームではモスクワ世界陸上1万メートル代表の大迫傑(早大4年)、9月に5000メートルで13分28秒79と大迫に迫るタイムをマークした八木沢元樹(明大3年)が学生長距離界を牽引する存在。2人の快走で他の選手に勢いがつけば、伝統の両校が上位に食い込んでくる。