セイコーゴールデングランプリ陸上2026東京(17日、東京・MUFG国立)のプレイベント「ストリートボウタカin赤坂サカス」が6日、都内の同広場で行われた。25年の世界選手権東京大会レガシー事業の第1弾イベントで、スタジアムを飛び出してオフィス街で敢行。選手が高さ5メートル超のバーをクリアする迫力と街の景観が融合した「非日常の瞬間」を間近で体感してもらおうと企画された。
12年のロンドン五輪と16年のリオデジャネイロ五輪に出場した山本聖途(トヨタ自動車)が優勝。TBSの社屋ビルをバックに、中助走(約30メートル)の非公認で実施され、全ての選手に5回の試技が与えられた中で5メートル20を跳んだ。5メートルの成功ボーナス10万円も石丸颯太、宮本嶺とともにゲット。堀川晴海も出場した。
至近距離で観客に囲まれた中で躍動した後、取材に応じた山本は「なかなかこういう機会もないですし、棒高跳びを知らない方がほとんどだと思うので、そういう方々に今日は魅力を伝えられたかなと思います。本当にいいイベントで良かったです」と納得した。
「なかなか経験のない雰囲気の中で跳べたので、すごく楽しかった。風があって、競技場とは違うけどバーを超えること自体が日常生活ではないことですし、陸上競技で唯一、モノを使って高く跳ぶ種目で、人間が空を飛べるという夢を実現できると伝えることが目的だったので、それが伝わったかなと思います」と笑顔を見せた。
会場の雰囲気については「近くに観客がいること、なかなかないので。海外で棒高跳びをやっているような雰囲気で楽しかった。欧州にいた時は、ストリートはやっていないですけど競技場の横で、みんなビールを飲みながらご飯を食べながら近くで見ている、という似た状況で跳んだことはある」と陸上人気の高い本場の例も紹介していた。
5メートル83の日本記録(05年5月3日、静岡国際)を持つ沢野大地氏もゲスト参加。昨年の世界選手権でデュプランティス(スウェーデン)が6メートル30の当時世界記録を国立で樹立したブームを思い返し「彼がいる今がチャンス。世界的にもどんどんレベルが上がっている中、日本もついていかないといけない。お力添えしたいし、今日のように注目していただけることを選手は刺激に、日本のレベルを上げていってほしい」と期待した。【水谷安孝】

