大相撲名古屋場所で不調にあえぐ横綱朝青龍(27=高砂)が、途中休場した。2敗目を喫した5日目の栃乃洋戦で左ひじを負傷。18日、名古屋市内の病院で「左ひじ内側側副靱帯(じんたい)損傷全治3週間」と診断され、日本相撲協会に休場届と診断書を提出した。今後は愛知・蟹江町の高砂部屋にとどまって治療するが、北の湖理事長は秋場所での再起に向けて「しこを踏め」とけいこの続行を要望した。
弱り目にたたり目だ。スピードと力強さを失い、5日目までに2敗した朝青龍が、左ひじ痛を再発させ、今場所の土俵を去ることになった。左腕を三角巾(きん)でつるした朝青龍自身が状況を説明した。
朝青龍
2年前(06年夏場所)と同じ所を痛め、今朝になってそこに痛みと熱が出てきた。相撲を取れる状況ではない。若手が頑張っている中で『オレもまだいるぞ』と証明したかったので残念だし、ファンに申しわけない。
今後に関しては「ケガをゆっくり、無理せずに治したい」と言った。「休場者は場所が行われる地を離れずに治療、加療する」という角界の慣例に従い、蟹江町の同部屋にとどまり、名古屋市内の病院に通院するという。
1年前は、名古屋場所後に腰の疲労骨折などを理由に夏巡業を休場しながら、モンゴルに帰国。サッカーに興じていたことが判明し、出場停止処分を受けたが、今年に夏巡業については「(治療を)間に合わせたい」と出場希望を明言した。師匠の高砂親方(元大関朝潮)も「夏巡業は必ず出させる。今場所の朝青龍は気持ちと体がバラバラだった。治療をしながら、自分の相撲を見つめ直して、出直してほしい」と語った。
一方で昭和の大横綱たちは、朝青龍に厳しい目を向ける。相撲博物館の納谷幸喜館長(元大鵬=優勝32回)は「横綱は勝てなくなった瞬間から引退を迫られるもの。秋場所は進退をかけた場所になる。今までのような番付発表後からけいこをする調整法では、話にはならない」と断じた。
北の湖理事長(優勝24回)は「左ひじを負傷して休場したことは残念だが、毎日、まわしを締めてしこを踏んでほしい。そうしないと筋肉が落ちていく。朝青龍も横綱になって5年。もう1度、気持ちを引き締めてほしい」と、治療中も下半身強化を中心にしたけいこの続行を勧めた。元気でも場所中は朝げいこをしない横綱が、同理事長の言葉通りに動くかは疑問だが、秋場所で真価が問われることは間違いない。【柳田通斉】


