露鵬、白露山の処分は、最低でも数場所の出場停止処分になると見られる。日本相撲協会の処罰では解雇が最も重いが、露鵬、白露山の2人は、警察の家宅捜索で大麻の現物や吸引器具などが発見されず、現時点では逮捕されない見通しで、元若ノ鵬容疑者の大麻事件とは違っている。

 ただ、大麻の陽性反応が出たことも事実。相撲協会の反ドーピング委員長でもある伊勢ノ海理事は「処分するためではなく、薬物使用をやめて健康な体を守ることが目的」と話しており、独自の規定を使う方向で話し合われている。違反に対する処罰規定は決まっていないが、大相撲では本場所を出場停止になれば自動的に番付が降下するため、二重の制裁となる。ある有力親方は「プロとアマは違う。力士が更生することが大事」と再び相撲を取る機会を与える考えを示している。

 だが一方で、両者と大嶽親方が、協会が実施した検査を真っ向から否定する会見を何度も開いたことで協会の名誉を失墜させたとして、一部理事からは解雇処分が妥当との意見も出て始めた。緊急理事会前に行われる再発防止検討委員会に2人を同席させて意見や言い分を聞いた上で、理事会で処分を決定することになりそうだ。