<大相撲春場所>◇4日目◇18日◇大阪・大阪府立体育会館
横綱朝青龍(28=高砂)が、サムライジャパンに苦言を呈した。ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)で日本が韓国に敗れたことを受け、事前にダルビッシュ投手の先発起用に反対していたことを持ち出し、19日のキューバ戦先発予定の岩隈投手についても「世界を知らないやつを使うのはダメ」と指摘した。取組でも勝負勘を働かせ、西前頭2枚目栃煌山(22)を寄り倒し、初顔相手の連勝を30に伸ばした。横綱白鵬(24)と西前頭13枚目山本山(24)も4戦全勝。
朝青龍も、サムライジャパンの敗戦が相当悔しかったようだ。支度部屋を出ると、自ら切り出した。「日本、負けたね~。何であそこで岩田なんだよ」。8回裏、押し出しで4点目を韓国に献上した岩田投手の投球が納得いかないことを真っ先に指摘。この日、宿舎、車で移動中、支度部屋でもテレビにくぎ付けになっただけに、不満は大きかった。
続く標的は初回に3失点したダルビッシュ投手だ。「なっ、ダルビッシュじゃダメだって言っただろ。やっぱりな~」。日本が第2ラウンド初戦のキューバ戦に快勝した後、朝青龍は韓国戦の先発予定がダルビッシュ投手と聞くや「大丈夫か。松坂がいいんじゃない。出られない?
あっ、そうか」と話していた。
その後は報道陣に「次は誰なの?」と質問。「岩隈です」と聞くや、顔をしかめて首をひねった。
朝青龍
世界を知らないやつはダメなんだよ。世界を知ってないと。
北京五輪前にも男子柔道日本代表に3大会連続金メダルの野村が選出されなかったことに「あの人がいないと日本チーム全体が苦しくなる」と予告。五輪での惨敗を言い当てた。
その勝負勘は、この日の取組で生きていた。初顔の栃煌山に対し、右手で張り、もろ差しを決め、左のかいなを返して寄り倒した。「相手はこの2日、差し身のいい相撲を取っていた。そこを研究して先手、先手にいった」。明徳義塾高の後輩の栃煌山とは、今場所前も出げいこでけいこをつけているが「当たりが強くなっている。そこは気を付けた」と振り返った。
これで初顔相手の連勝を30に伸ばした。横綱昇進後は21戦全勝。「初顔が相手になると、ピリッとくるね」と言い、平幕で唯一の4連勝の山本山についても分析してみせた。「いい相撲取っているよ。左が強いね。よく見てるでしょ」。出るくいを打ち続ける勝負勘は、憎らしいほどだ。【柳田通斉】

