「1人横綱」白鵬は快勝発進/春場所
<大相撲春場所>◇初日◇14日◇大阪府立体育会館
白鵬(25)が「1人横綱初日」を白星で飾った。鋭く踏み込んでから、左から張り差しを狙う。まわしを取れないと判断するや、くせ者の安美錦を中に入らせないように突き放した。体勢を崩した相手を一気に送り出し「場所前のけいこが生きた」。出げいこで繰り返していた形を披露し、納得顔でうなずいた。
先輩横綱が引退し、史上9人目の1人横綱となった。「1人でも、2人でも横綱は横綱。千秋楽まで優勝争いにからむこと」と平然を装う。だがこの日は、通常なら最後の仕切りで顔をふくタオルを、1つ前で要求した。ルーティンを大事にする白鵬が、その順序を間違った。
取組前には、武蔵川理事長らとともに「協会あいさつ」で土俵に上がった。「場所前に散々言いましたから。場所に集中するだけ」。「朝青龍」の言葉に耳をふさごうと、緊張感と闘っていた。
出場した横綱、大関すべてが白星発進するのは、07年夏場所以来だ。「4大関すべて勝ってたからね。プレッシャーはあった」と安堵(あんど)の表情を見せる。1人横綱になった最初の場所で優勝したのは、北の富士と朝青龍しかいない。「なるようにしかならない。神様しか分からないよ」。重圧の中、白鵬はおのれと闘っていくだけだ。
[2010年3月15日8時10分 紙面から]
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