元横綱大鵬の納谷幸喜氏の古希を祝う会が、70歳の誕生日の29日に都内のホテルで開かれた。全国、各界から約650人が出席し、江東区名誉区民賞、角界から初の文化功労者の祝いも兼ねた盛大な宴に。さらに30日は芳子夫人との43回目の結婚記念日と、4重のお祝いとなった。

 納谷氏は「きょうを機に一から出直し」と、ケーキにはろうそくを1本だけ立てて吹き消した。「白系ロシア人と後ろ指をさされ、チクショウと頑張った。それも皆さんの温かい励ましがあったから。出会った人たちに感謝したい」。時には涙交じりに、55年の相撲人生を振り返った。

 9日前に同じ古希となったプロ野球ソフトバンクの王貞治球団会長からは「2人でいい年を取って、これからも頑張りましょう」とエールを送られた。新旧横綱も何人も駆けつけ、柏戸との柏鵬時代にあやかった白鵬が「最多優勝32回に少しでも近づけるよう頑張ります」とあいさつした。