九重親方(55=元横綱千代の富士)の弟子にあたる十両の千代白鵬(27)が、野球賭博に関与したとの上申書を日本相撲協会に提出していたことが20日、分かった。審判部長も務める協会理事の弟子が、野球賭博にかかわっていたことが判明したのは初めて。阿武松(おうのまつ)部屋の力士10人も、同様の上申書を出していたことが明らかになった。協会は21日、東京・両国国技館で臨時理事会を開く。また理事会の承認を受けて設置する第3者機関の調査委員会も同日に開かれ、事実関係の究明に乗り出す。

 日を追うごとに、賭博にかかわった関係者の名前が公になっていく。この日は、元前頭で十両の千代白鵬。師匠の九重親方は関係者を通じ「日本相撲協会にすべてを一任しており、今は何もお話しすることはできませんが、師匠として、協会の理事として、弟子の千代白鵬がご迷惑をおかけして申し訳ありません」とのコメントを発表した。

 武蔵川理事長(元横綱三重ノ海)の弟子、雅山は花札など野球以外の賭博に関与したとされ、協会理事の部屋に野球賭博にかかわる力士が所属していたと判明する初のケースになった。今後の調査次第では、武蔵川理事長と同様、九重親方も、協会のかじ取りを担う理事としての監督責任を問われる見通しとなった。

 協会は、21日の理事会で、賭博への関与を認める上申書を提出した65人(野球賭博29人、その他36人)の実名を公表するかどうかなどを協議する。名古屋場所(7月11日初日、愛知県体育館)の開催是非が議題になる可能性もある。

 また、理事会の承認を受けた後、同日中に第3者機関の調査委員会が開かれる。65人の処分をどうするか、賭博へのかかわり度合いなどを加味して、ガイドラインを作成。数日間を費やし、対象者から事情を聴いて事実関係の究明に乗り出す。調査委は相撲協会員以外で構成され、親方衆は含まれない。

 すでに警察側は、関係者約50人からの事情聴取を終えた。大多数の力士らは番付発表の前日にあたる27日に名古屋入りする。26日までに名古屋場所開催の可否を結論づけた方が、混乱を避けられる。生活指導部特別委の外部有識者委員で、調査委のメンバーになる可能性のある1人は「協会がうみを出すというのだから、悪質な賭博だと判明したら極めて厳しい処分を(協会側に)持っていくだろう」と話した。