八百長問題の解明に取り組む日本相撲協会の特別調査委員会が、調査に行き詰まった。4日、東京・両国国技館で5回目の会合を開いた。問題発生から1カ月以上が経過したが、依然として八百長関与を認められるのは4人だけ。伊藤滋座長(79=早大特命教授)は、疑わしい力士について「ウン十人」としながら、クロ認定できない苦しい事情を吐露。あらためて調査をしていくことを明かした。

 会議は約2時間半も続いたが、大きな進展は見られなかった。これまでの調査状況がまとめられたが、八百長を認めた3人+携帯メールから認定された1人を除けば、新たな関与者はなし。伊藤座長は「弁護士もくたびれている。お相撲さんは感情を表に出さない。言葉も少ない。弁護士は苦労しているんじゃないか」とも漏らした。

 疑惑は広がっているが、物証や自白が得られない。伊藤座長は「グレーはいっぱいいる。ウン十人。10人から50人の間よ」と話したが、クロ認定できない。

 伊藤座長

 (事情聴取した)弁護士は、メールのような確証がなくてもクロっぽいとか(感じている)。携帯をつぶしたのはおかしいとか、情緒的な判断が出てきた。それをなくして、もう1回(聴取を)やろうよということ。

 携帯電話数台は、約10日前に業者に解析を依頼したことも報告された。だが、問題が明るみになった2月2日以降に機種変更したり、便所に落として壊れたりした物もある。村上委員(弁護士)は「新しい物は提出していない。意味がないから」と話した。伊藤座長によると、解析には1カ月以上かかるという。

 22日には、聞き取りで関与を自ら申告するなどすれば、処分の軽減を考慮する方針を示したが「ニンジン作戦」も効果なし。携帯電話の解析で新事実が出なければ、完全に手詰まりの状況だ。

 会合に出席した放駒理事長(元大関魁傑)は、本場所再開について「まだまだ結論が出てないのだから。そういう話をできる状況じゃない。難しいのは最初から分かっていた」と話した。次回会合は11日、その次は18日に予定される。結論が見えないまま、時間ばかりが過ぎていく。どこかで妥協点を見つけなければ、本場所再開はいつまでたっても実現しない。