元パイレーツの桑田真澄投手(40)が涙を浮かべてファンに別れを告げた。23日、埼玉・越谷市民球場でテリー伊藤氏が総監督を務める「のってけベイブルース」に加わり、萩本欽一監督率いる「茨城ゴールデンゴールズ」と対戦した。同投手はパイレーツのユニホーム姿で先発。2回を無失点に抑え、3回からは内外野4つのポジションをこなし9回2死から再登板。代打の萩本欽一監督を3球三振に仕留め、その裏のサヨナラ勝ちで勝利投手となった。

 「こういう機会を設けていただき、感謝しております。高校時代を含めて26年間、ご声援をいただきありがとうございました」。言葉を詰まらせ、涙を浮かべながら満員札止めとなった1万人の観客を前にあいさつした。日本のファンの前でプレーするのは巨人2軍時代の06年9月以来。「2年間(日本の観客に)ユニホーム姿を見ていただけなかったので、どこかで最後のプレーを見せたかった。楽しい野球ができました」と話した。

 両軍ナインに囲まれ、宙に舞うこと5度。さらに球場内を1周してファンに別れを告げた。熱い桑田コールにアンコール登場すると「いずれは若い人と一緒に戦いたい。しっかり勉強して、戻ってきたときは声援してもらえるよう頑張りたい」と、指導者としての復活を約束していた。