前西武GMで日刊スポーツ客員評論家の渡辺久信氏(59)が17日、西武-オリックス8回戦が行われたベルーナドームを訪れました。結果は延長10回に滝沢夏央内野手(21)がサヨナラ打を放ち、貯金を今季最多の「5」に。先発の今井達也投手(27)が8回1失点と力投し、10回表を無失点に封じた近江(滋賀)出身のプロ3年目、山田陽翔投手(21)がうれしいプロ初勝利を挙げた。「ナベQ論」として、あえていつものしゃべり口調でお届けします。【聞き手・構成=金子真仁】

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今井、いま12球団で一番の先発投手だと思うよ。ボールも含めて、一つ抜けてるような存在。達也が投げる試合は絶対勝たなきゃ、ってチーム全体に思わせるような投手になったよね。

マークはもっときつくなっていくと思う。でも1球1球、何の疑念もなく投げられているよね。不安あると置きに行って、腕振れなくなる。達也は疑念なく振れるから、ボール球の変化球も振ってもらえる。いま、充実してると思うよ。

最後に失点したけど、今の状態だと今井から点を取るならホームランかなって気がする。とはいえ右打者は外がバチッと来るし、内はシュートしてくるし、あれをホームランにするのも難しいけどね。

今日もだけど、打球が上がらないよね。回転数が多い投手ってフライもあるんだけど、達也の球は相手バッターが遠回りして振ってるのかな。オーバースローというよりロークオーターに近いからそうなるのかな。本人の体にも腕の位置が合ってると思う。

脱力して投げるな~と思って見てきたけど、よく見るといい投げ方だね。上体だけで投げてるかと思ったら、そんなことない。下半身がしっかり割れて入ってきてる。上下の目線のブレが少ないから、昔みたいに球が荒れない。オリックスが送りバントしようとしてたけど、あの球は絶対無理だって。昔もああやって脱力系のフォームの人っていたけど、あれで156キロとか157キロ出す人なんて、どこにもいないから。

今日はオリックスの東君もだけれど、変化球の変化幅が大きかった。たぶん、湿気が高くなってきたからだと思う。指がボールからほどけなくなるから、引っかかって曲がり幅も多くなる。でも、それで引っかけすぎてマメつぶれる時あるから、特にしっかり腕を振れる投手はこれからの季節はそこも注意だね。

最終回、達也がそのまま行くと思ったけどね。平良はこの前もオリックスに追いつかれた嫌なイメージもあると思うし。まぁ、今日も結局追いつかれちゃったけど、達也が投げる試合で勝てたのは良かったね。(滝沢)夏央、よく打った。あいつはちっちゃいけど、やっぱり引っ張った方がいい打球出るよね。もう二塁のレギュラーつかんだようなものでしょ。

山田もいいね。台湾のウインターリーグでシュート系をちゃんと投げられるようになったのがデカいよね。肝すわってるよ。さすが甲子園の星、スターの申し子だ。夏央も山田も、オツ(西口監督)が2軍監督の時にずーっと育ててきた選手たちだからね。そういう選手たちが活躍する年の西武って、強いよ。俺、そんな気がするんだ。(日刊スポーツ客員評論家)

西武対オリックス 1回表を終え、笑顔を見せる西武先発の今井(撮影・狩俣裕三)
西武対オリックス 1回表を終え、笑顔を見せる西武先発の今井(撮影・狩俣裕三)
西武対オリックス ヒーローインタビュー後、記念撮影に納まるサヨナラ打を放った滝沢(左)とプロ初勝利の山田(撮影・狩俣裕三)
西武対オリックス ヒーローインタビュー後、記念撮影に納まるサヨナラ打を放った滝沢(左)とプロ初勝利の山田(撮影・狩俣裕三)
西武対オリックス 10回裏、サヨナラ打を放ち、チームメートたちからウオーターシャワーを浴びせられる滝沢(左から2人目)(撮影・狩俣裕三)
西武対オリックス 10回裏、サヨナラ打を放ち、チームメートたちからウオーターシャワーを浴びせられる滝沢(左から2人目)(撮影・狩俣裕三)
西武対オリックス 10回裏西武2死満塁、サヨナラ打を放つ滝沢(撮影・狩俣裕三)
西武対オリックス 10回裏西武2死満塁、サヨナラ打を放つ滝沢(撮影・狩俣裕三)
西武対オリックス 10回裏、サヨナラ打を放ち、チームメートたちからウオーターシャワーを浴びせられる滝沢(中央)(撮影・狩俣裕三)
西武対オリックス 10回裏、サヨナラ打を放ち、チームメートたちからウオーターシャワーを浴びせられる滝沢(中央)(撮影・狩俣裕三)