新型コロナウイルス感染防止のため、自宅で過ごす時間が長くなっている。ゴールデンウイークとはいっても、どこかへ出掛けることもできない。窮屈ではあるが、ささやかな幸せを再確認する良い機会ではないだろうか。
北海道栗山町の自宅で“巣ごもり”している日本ハム栗山英樹監督(59)は、80歳を超えて都内で1人暮らしをする母と、頻繁に連絡を取るようにしている。先日、栗の樹ファーム敷地内のペンキを塗り替えていた時に、ふと母方の祖父を思い出し、電話機を手に取った。
ペンキを塗る仕事をしていたという祖父。「野球が好きで、最後までオレのことを応援してくれた。高校、大学ではダメだったのに、おじいちゃんだけ(応援してくれた)。そんな話をした。おふくろは喜んでくれたよ。母とおじいちゃんの話ができて良かった」。大切な人との遠い記憶を、うれしそうに振り返った。
政府はオンライン帰省を勧めている。1週間後に控える「母の日」も、家族のそばへ行くことはできない。「缶詰め状態でストレスがたまっていると思う。やっぱり心配だよ」と母を気遣う。それでも「愛する人を守る1年が長いか、長くないか。長い戦いだけど、我慢していけば(未来が)見えてくるはず」。自身は球団行事で、4月13日に1度外出しただけ。食事を宅配で済ますなど、自宅の敷地から出ていない。多忙な日々から解放され、ふと思い出した一生懸命ペンキを塗る祖父の姿に、心は温かく満たされたようだった。




