3年ぶりのリーグV奪回と4年連続日本一を合言葉にしているソフトバンクの20年シーズンは、鷹党にとっても待ち遠しい限りだろう。昨年は故障に泣いた主砲柳田も完全復帰。新助っ人として、シーズン60発の日本記録を持つバレンティンも加入した。破壊力満点の打線に厚みのある投手陣。3月20日開幕なら、今ごろは文字通りの「黄金週間」だったのではないだろうか。
昨年は5月2日から楽天、オリックスに5連勝。しっかりゴールデンウイークに1位をキープした。6月初めこそ、調子を落として3位まで後退したが、“大好物”の交流戦で初戦から5連勝。6月23日の最終巨人戦(東京ドーム)を制して、2年ぶり8度目の交流戦Vを達成した。「タラレバ」は禁物だが、今季はそれ以上の戦いぶりを見せてくれていたのでは、と想像したくなる。
スタッフにも「開幕」を心待ちにしている人が多い。2年前にホークス入りした金星根(キム・ソングン)コーチングアドバイザー(77)もその1人だ。この2年間はファーム中心にアドバイスを送ってきたが、昨秋の宮崎キャンプから工藤監督の要請で1軍に同行。今春のキャンプでは打撃陣を中心に助言、指導を行ってきた。ペイペイドームでの自主練習にも足を運び、選手たちの動きを見守っている。「なかなか(開幕という)目標が定まらない中、内川や高谷といったベテランはしっかりやるべきことを考えて練習に取り組んでいますね」。ともすればマンネリ化しそうな選手だけの個人練習。「内川が1人でスライディング練習やっていたのには感心しました」。母国の韓国プロ野球で、監督として1300勝以上を挙げ「野神(ヤシン)」(野球の神の意)と呼ばれた。5日に韓国プロ野球は開幕する。だが、まだ日本は先が見えない。焦燥と自若のはざまで、金氏も静かに「その日」を待っている。【ソフトバンク担当 佐竹英治】




