中日はゴールデンウイークに入ってから阪神、巨人に今季初の連続カード勝ち越しで波に乗りつつある。守護神R・マルティネス、新外国人ガーバーも戦列に加わり、5月反攻へ足がかりをつかんだ。

しかし、単純には喜べない状況が待ち受ける。東京オリンピック(五輪)の野球競技の米大陸予選が6月に開催。予選に参加するキューバ人選手が戦列を離脱する時期が近づいている。R・マルティネス、ロドリゲス、A・マルティネスの3人は同国の代表候補。球団首脳は「(離日するのは5月)20日過ぎになるのではないか」と表情を曇らせる。米大陸予選でキューバが1位通過し五輪切符をつかめば、予選終了後に隔離期間を経て戦列復帰はあるが、敗退すれば続いて行われる台湾での最終予選に回る可能性がある。

キューバ勢が離脱後、チームに残留している助っ人は、主砲ビシエド、ガーバーと新外国人左腕ロサリオの3人。絶対的守護神R・マルティネス不在の穴をどうするか、5月末からはじまる交流戦でのDH枠の活用法など、ベンチワークの重要度が増す戦いが増える。シーズンは序盤から中盤へ。1つめの正念場になる5~6月、与田監督がどんなタクトをふるうか注目したい。【中日担当・伊東大介】