11日に行われたドラフト会議で高校生は30人(育成除く)が指名された。ポジション別に指名順位によるランク付けをしてみた。

【右投手】

9人が指名を受け、うち4人が1位指名された。1位は入札方式のため2球団が1位指名した市和歌山・小園が1位。2位はそれぞれ一本釣りされた天理・達、明桜・風間。阪神の外れ1位となった高知・森木が4位。「BIG3」と呼ばれた3人と、将来性という点で評価が高かった194センチの達の4人が順当に1位指名を受けた。

ドラフト2位からはウエーバー指名。今回の順番はDeNA→日本ハム→中日→西武→広島→ソフトバンク→巨人→楽天→阪神→ロッテ→ヤクルト→オリックス→オリックス→ヤクルト…。名前を呼ばれた順番でランク付けした。

5番目と6番目は甲子園に出ていない享栄・竹山と八戸工大一・黒田。竹山は最速151キロ。黒田は188センチの大型投手。甲子園でも活躍した中京大中京・畔柳と専大松戸・深沢が7、8位。投打で評価されていた広島新庄・花田が9位となった。

(1)市和歌山・小園健太(DeNA1位=2球団競合)※

(2)天理・達孝太(日本ハム単独1位入札)※

(2)明桜・風間球打(ソフトバンク単独1位入札)※

(4)高知・森木大智(阪神外れ1位)

(5)享栄・竹山日向(ヤクルト5位)

(6)八戸工大一・黒田将矢(西武5位)

(7)中京大中京・畔柳亨丞(日本ハム5位)※

(8)専大松戸・深沢鳳介(DeNA5位)※

(9)広島新庄・花田侑樹(巨人7位)※

<育成枠>

八戸西・福島蓮(日本ハム育成1位)※

旭川実・田中楓基(楽天育成1位)

九州国際大付・柳川大晟(日本ハム育成3位)

立花学園・永島田輝斗(ロッテ育成3位)

福岡・井崎燦志郎(ソフトバンク育成3位)

高岡第一・中村来生(広島育成3位)

明豊・京本真(巨人育成7位)※

石見智翠館・山崎琢磨(ソフトバンク育成7位)※

誉・川崎陽仁(巨人育成9位)

市松戸・滝本将生(ソフトバンク育成11位)

※は甲子園出場

【左投手】

7人が指名された。

トップで指名されたのは最速150キロで1、2位もあるのではと評価されていた北海・木村。2位には191センチと大型の八王子・羽田が入った。甲子園に出ておらず今夏の西東京大会では左肘の故障から登板なしに終わった。それでも左腕では2番目の評価。夏の大会で普通に投げられていればもっと上の順位で指名されていたかもしれない。

センバツ優勝投手の東海大相模・石田は3番目。夏の大会はコロナの影響で無念の途中棄権。実戦派で勝てる投手なので、この7人の中では1軍デビューが一番早いかもしれない。大先輩の原監督の下、東京ドームで快投を期待。4番目の神村学園・秦と5番目の二松学舎大付・秋山はそれぞれ172センチ、174センチと小柄。しかし左腕は小柄でもプロで活躍できる。ヤクルト石川は167センチ、今季大ブレークしたオリックス宮城は171センチ。2人の活躍を祈りたい。

(1)北海・木村大成(ソフトバンク3位)※

(2)八王子・羽田慎之介(西武4位)

(3)東海大相模・石田隼都(巨人4位)※

(4)神村学園・秦勝利(楽天4位)

(5)二松学舎大付・秋山正雲(ロッテ4位)※

(6)明徳義塾・代木大和(巨人6位)※

(7)大阪桐蔭・松浦慶斗(日本ハム7位)※

<育成枠>

田辺・新家颯(広島育成1位)

山本学園・菅井信也(西武育成3位)

帝京五・田中怜利ハモンド(ソフトバンク育成5位)

創成館・鴨打瑛二(巨人育成5位)

滝川二・加藤洸稀(ソフトバンク育成6位)

※は甲子園出場

【捕手】

4人が指名された。アッと驚いたのがロッテから1位指名を受けた市和歌山・松川。通算43本塁打の高校生NO・1捕手だが1位はびっくり。ロッテの補強ポイントは捕手ではあったものの、1位指名するなら中大・古賀だと思っていた。侍ジャパン入りするような名捕手に育って欲しい。

(1)市和歌山・松川虎生(ロッテ単独1位入札)※

(2)花咲徳栄・味谷大誠(中日4位)

(3)京都国際・中川勇斗(阪神7位)※

(4)県岐阜商・高木翔斗(広島7位)※

<育成枠>

小松大谷・東出直也(DeNA育成2位)

幕張総合・村山亮介(ロッテ育成4位)

田村・佐久間拓斗(ソフトバンク育成8位)

北海・大津綾也(巨人育成10位)※

東明館・加藤晴空(ソフトバンク育成10位)※

※は甲子園出場

【内野手】

6人が指名された。1番目に指名されたのは高校通算70発の千葉学芸・有薗だった。長打力が売りだが、強肩を生かした素晴らしいスローイングを見せる三塁手でもある。2番目は同じ千葉の東京学館・粟飯原(あいばら)。2年秋の時点ではまだ体が細かったが一冬越えて体重85キロと立派な体つきに。19年1位の森と遊撃のポジションを争ってほしい。3番目の岐阜第一・阪口と4番目の愛工大名電・田村はともに「投打二刀流選手」だ。

(1)千葉学芸・有薗直輝(日本ハム2位)

(2)東京学館・粟飯原龍之介)DeNA3位)

(3)岐阜第一・阪口楽(日本ハム4位)

(4)愛工大名電・田村俊介(広島4位)※

(5)宇部工・小森航太郎(ヤクルト4位)

(6)豊橋中央・星野真生(中日5位)

<育成枠>

戸畑・藤野恵音(ソフトバンク育成1位)

関根学園・滝沢夏央(西武育成2位)

敦賀気比・前川誠太(広島育成2位)※

大分商・三代祥貴(ソフトバンク育成10位)※

※は甲子園出場

【外野手】

4人が指名された。ロッテの松川同様、楽天が昌平・吉野を1位でサプライズ指名した。甲子園こそ出場していないが高校生屈指の外野手として知られ、上位24人には入ってくると予想された。それでも、まさか1位入札とは。楽天の補強ポイントの一つは右打者。15年1位指名で同じ右打ち外野手のオコエが伸び悩んでもいる。楽天は3位で三島南・前田も指名した。こちらも右打者。さらに育成枠で右打ちの高校生外野手を2人指名。オコエにとってはこれ以上ない刺激材料となるに違いない。3番目の智弁学園・前川、4番目の大阪桐蔭・池田はともに甲子園を沸かせたスター選手。まずはウエスタン・リーグでスタンドを沸かせてほしい。

(1)昌平・吉野創士(楽天単独1位入札)

(2)三島南・前田銀冶(楽天3位)※

(3)智弁学園・前川右京(阪神4位)※

(4)大阪桐蔭・池田陵真(オリックス5位)※

<育成枠>

日大藤沢・柳沢大空(楽天育成2位)

東海大山形・大河原翔(楽天育成3位)

上田西・笹原操希(巨人育成4位)※

平塚学園・阿部和弘(日本ハム育成4位)

※は甲子園出場

【デジタル編集部 福田豊】