甲子園のデーゲームは今季無敗という阪神。晴天の下、涼しい風も吹き、最高と言える天候の中、今季最多観衆となった4万2608人の前できっちり巨人を下し、連敗は回避した。無安打無得点試合で負けても1敗は1敗…と前日に書いたが、戸郷翔征に“ノーノー”を食らった悪夢は一夜で消えたと言える。まずはいい勝利だろう。
これで5月の戦績は10勝9敗1分けと1つの勝ち越しとなった。今月の序盤はかなり苦しんでいたが下旬になってキッチリ貯金してくるのは地力というか、やはり現在のチームの強さを示しているのではないか。
いいな、と思うのが投でビーズリー、打で渡辺諒との面々が殊勲者になったところだ。失礼な言い方になるかもしれないが開幕前はそれほど大きな期待を集めていた選手とは言えないのでは。そういう顔ぶれがここに来て活躍するのだから「チーム全体で戦うんや」という指揮官・岡田彰布の言葉が真に迫る。
甲子園で1軍が奮闘している頃、ほど近い鳴尾浜球場でファームがウエスタンリーグ・オリックス戦で戦っていた。3-2での勝利で白星を上げたのは門別啓人だ。これがウエスタン今季初勝利。さらにファームでの調整が続く佐藤輝明が2安打をマークするなど懸命な様子を見せている。
さらに投手リレーが面白い。門別から島本浩也、加治屋蓮、それに岩貞祐太と継投していた。どの名前を見ても1軍にいて不思議はない。島本の背中の張りなど、いろいろな理由でファームにいるのだが状況次第で昇格してくるはずだ。
同時に現在、1軍にいる前川右京、井上広大という若手もこの機会をモノにしないと、いつファーム行きになってもおかしくないということだ。ノイジーの起用でチャンスが少ないのは気の毒にも思えるが、そこは勝利を目指す指揮官の選手起用。こればかりは仕方がないし、自分自身が踏ん張らなければ何も起こらないのである。
いずれにせよ、交流戦前の首位が確定し、26日でいったん区切りのリーグ戦だ。「交流戦はどういう形になるか分からない。今年は特にそう思うので。いい形で交流戦に入りたい」。岡田もそう話す。確かに混戦のセ・リーグと、ソフトバンクが突っ走るパ・リーグと展開も対照的。やってみなければ分からない対戦を前に貯金は1つでも増やしておきたい。(敬称略)




