2-2で延長にもつれこんだ甲子園への長崎最後の戦いは、波佐見が10回に2点を勝ち越しケリをつけた。

 立役者となったのは6番打者の川口侑宏一塁手(3年)だった。1死一塁で左翼へ高々と打ち上げた2ラン。「ストレート、インハイです。状況を見て、あの球が来ると思っていました」と、優勝を決めて心地よい大汗があふれ出た。

 16年ぶり3度目の夏の甲子園。得永健監督(48)は「長崎県勢は夏の甲子園優勝がまだない。それを目指します」とすぐ先にある新たな戦いを見据えた。左右の投手2人とともに守り、攻撃では俊足選手の力量を生かし、さらに一発長打も加えて突き進む。清峰との県北の公立校決戦を制して、勢いはついている。