米子松蔭(鳥取)はセンバツ王者の大阪桐蔭に敗戦。しかし、最後まで諦めない姿勢をみせ、スタンドを沸かせた。

 7点を追う9回2死。2番長岡遼真(3年)がレフトへの意地の一打で出塁した。その直後だ。アウトになればゲームセットの状況にも、果敢に二盗を試みた。「自分の特徴を、最後まで諦めずに出せた。次の塁を狙う姿勢をみせられたと思います」。試合終了が告げられるまで、勝負は分からない。そんな思いでスチールを成功させた。

 次打者が空振り三振に倒れ、米子松蔭の夏が終わった。長岡は「甲子園という場所で、できた。それだけで誇りに思う」。諦めない姿勢を貫いた、この夏。敗戦にも胸を張って、甲子園を出た。