第99回全国高校野球選手権大会は今日22日、準決勝2試合が甲子園で行われる。21日、西宮市内のグラウンドで練習した東海大菅生(西東京)・小玉佳吾主将(3年)は、西東京大会決勝で倒した早実・清宮の分まで奮闘し、優勝を目指すことを誓った。

 東海大菅生は、約2時間の練習を行い、準決勝で対戦する花咲徳栄・清水達也投手(3年)綱脇彗投手(3年)を想定した右のバッティング投手を並べて打ち込んだ。練習後、小玉佳吾主将(内野手)は、「清宮幸太郎内野手(3年)の分も頑張りたい」と、準決勝への思いを語った。

 西東京大会では、日大三、早実と優勝候補を撃破して甲子園出場を果たした。「『早実に勝った菅生』と言われ続けた。全国が注目する清宮君を破っているだけに『初戦で負けたらまずいよなぁ』と、みんなで言っていた。ここまで来られてホッとしている」と、素直な胸の内を明かした。だからこそ、準決勝も負けるわけにはいかない。「全国には清宮君を甲子園で見たかった人も多かったはず。その分も、僕らは勝ちたい」と、最強・東海大菅生をアピールする。

 西東京大会決勝では、過去最多の観客3万人(主催者発表)の中、しかも大半は早実の応援、と東海大菅生にとってはアウェーの状態だった。しかし、この戦いを制したことで、選手たちは自信をつけた。「大観衆になるほど、燃える」。ここまで、歓声を味方につけ、まるで試合を楽しむかのようにバットを振り、打撃は絶好調。「明日も、低めを見極めて、逆方向に打つ。その感触はいいです」と、3試合で4割8厘、7本塁打。4強トップの打率に死角はない。小玉は「西東京に優勝旗を持って帰りたい」と、その使命を心に刻んだ。【保坂淑子】