慶応(神奈川)は明大・善波達也監督(55)の長男の力(つとむ)捕手(2年)が一時逆転の適時打を放ったが、彦根東(滋賀)に逆転負けした。
慶応・善波捕手は、攻守に悔しさをにじませた。1点リードの8回2死一、三塁。2-2から、外角へのチェンジアップを要求したが、生井に首を振られ内角直球を選択。少し甘く入って、左翼席に運ばれた。「もっと寄って、内を意識させないといけなかった。1球で試合が動くことを痛感した」。飛び出した二塁走者を2度刺すなど、強肩を披露したが1発に屈した。
バットでは、1点を追う7回無死満塁、指3本分短く持ち、左前へ一時逆転の2点適時打を放った。「前の2打席で打てなかったので、何としてもと思った」。得点圏に走者を置いた1、2打席目で空を切った外角高めの直球を打ち返した。「もっと早く1本出せていたら、生井さんも楽に投げられた」と捕手目線でエースを気遣った。
大会前に「思い切って、自分のプレーをしろ」と激励してくれた父の明大・善波監督はアルプス席にいた。「人生のプラスにしてほしい。成長して、またここに戻って来られたら」とエール。息子は「甲子園は特別な球場。もっと打力を上げて、自信を持って、投手を引っ張れる捕手になって、戻ってきたいです」と決意した。【久保賢吾】

