第91回選抜高校野球大会(23日開幕)に出場する履正社(大阪)が14日、大阪府茨木市の自校グラウンドで関大と練習試合を行い、センバツ注目のスラッガー井上広大外野手(2年)が豪快な2ランを放った。試合は控え選手中心の関大を4-2で下した。

中前打、右中間二塁打とマークして迎えた6回の第3打席。フルカウントからの直球を強く振り抜くと、打球は左中間最深部のフェンスを越えていった。今春3本目、高校通算26本目のアーチに「初球に、始動が遅くてファウルしてしまった。しっかり準備して、もっと早いカウントで打てるようにしないと」と意識の高さをうかがわせた。

右方向への強い打球を打つための練習を冬の間に重ねてきた。この日は左中間だったが、これまで放った2本塁打はともに右越え。着実に成果が出ており「前までは変化球に対応できなかったけど、今は前足(左足)に体重が乗って、拾えるようになった」と、しぶとさも身につけた。

一方、8日の試合で利き手の左手人さし指付近に打球を受け、降板した清水大成投手(2年)は登板しなかった。前日13日にキャッチボールを再開したばかり。甲子園では投げられる見込みだが、エースが本調子に戻せるかは躍進のカギになる。145キロ左腕は「あと10日間で何とかしたいです」と落ち着いた様子で話した。