星稜(石川)奥川恭伸投手(3年)が優勝候補の一角、履正社(大阪)を相手に毎回の17奪三振で3安打完封の離れ業をやってのけた。

星稜・奥川が完封発進。センバツで17奪三振以上の完封は07年田中健二朗(常葉学園菊川=現DeNA)が今治西戦でマークして以来12年ぶりになる。

これで奥川は新チーム結成以来、公式戦で石川大会決勝以降に連続60回1/3自責点ゼロを継続中。特筆すべきは奪三振の多さと四死球の少なさだ。公式戦通算69回1/3で奪三振99個、四死球6(四球は5)。三振÷四球は19・8となる。一概に比較できないが大会通算最多奪三振の73年江川卓(作新学院)でも、60奪三振、14四球で比率は4・3。球威も制球も常に抜群の状態をキープするのは難しい。「怪童」こと61年尾崎行雄(浪商)以来となる17奪三振以上の無四死球完封に迫っただけに、9回裏のフルカウントから四球は惜しかった。【織田健途】