大船渡(岩手)の佐々木朗希投手(3年)が6日、奈良県内でのU18高校日本代表候補1次合宿の紅白戦に登板。高校球界史上最速となる163キロをマークした。

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対戦した6打者の反応が佐々木のすごさを物語っていた。1番の桐蔭学園・森敬斗内野手(3年)はミート力に定評があるが、バットに当てたのはチップの1球のみ。最後は落ちる球を見逃し。「見たことがない球。ホップしてきた。奥川くんも速かったが、スピードが違う」。163キロを体感した2番の横浜・内海貴斗内野手(3年)は「最速163キロと聞いて、あの球だろうなと思った。球筋が見えない。躍動感があり、球以上の圧を感じました」と仰天した。

駿河総合(静岡)の長距離砲、紅林(くればやし)弘太郎内野手(3年)は「ほかの投手とはレベルが違う」。4番に座った智弁和歌山・黒川史陽内野手(3年)は「予想以上だったけどびっくりまではいかなかった。自分の実力のなさを教えてくれる直球でした」と悔しそう。

愛知産大三河(愛知)・上田希由翔(きゅうと)内野手は「リリースしたと思ったら自分のところに来た。これまではどんな速い球にも対応できていたが、厳しかった」。最速151キロを誇る星稜(石川)・奥川恭伸の女房役、山瀬慎之助捕手(3年)は「ギュルルルルという感じ。奥川より回転数が多い気がする」とうなった。