秋田の県南地区では、今夏4強の角館が横手との伝統校対決を3-0で制した。

エース右腕・藤井優矢(2年)が打者を手玉に取り4安打完封、藤井甲斐外野手(2年)は千両役者ぶりを見せて2得点演出と“ダブル藤井”が県切符獲得に大きく貢献した。打線は1回の高橋陽太内野手、草なぎ魁捕手(ともに2年)の連続適時打、3回の追加点でエースを援護した。

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藤井優はスコアボードに9個の0を並べた。初回こそ2者連続三振を奪ったが、低めへ丁寧に制球し、打者を詰まらせ内野ゴロの山を築いた。外野に打球が飛んだのは4安打と最終回の3つのアウトのみ。「前の試合は三振を取りにいったが、野手を信頼して打たせて取る投球ができた。持ち味のコントロールを生かし、場面に合わせて内角、外角を投げ分けられた」と胸を張った。3回には守備でも魅了。難しい当たりの投ゴロを落ち着いて二塁に送球し併殺打を完成させた。内野手経験を生かすと、死球で出した走者もけん制で刺した。

1年秋から背番号1を背負い、今夏は3試合に登板した。タイブレークで勝利した3回戦の金足農戦では1度降板したが、再びマウンドに戻り計10回2/3を力投。「初回に4失点してアウェー感もあったが、切り替えて投げられたのは収穫」と口にする。高校入学時に最速125キロ前後だった直球は、100キロ超のバーベルスクワットやタイヤ引きで下半身を強化し、最速137キロになった。

俊足の2番藤井甲は初回、四球で出塁すると迷うことなく二盗。高橋陽が右前に運ぶと、ヘッドスライディングで先制ホームを踏んだ。3回には犠打で追加点につなげ、5回は再び四球を選んだ。「気迫を見せてチームの雰囲気を盛り上げたい」とヘッドスライディングにこだわる。

今夏は守備固めや代走として出場。秋から背番号8となり「3年生に混ざり試合をした経験を生かし、新チームを引っ張りたい」。個人としては「打者、走者どちらの場面でも警戒される選手が目標」。50メートル走は6・1秒。中学時に大曲・仙北・三郷エリアの陸上大会に出場し、100メートル6位、200メートル7位の入賞経験がある。17年秋に準優勝した角館にとって、県大会出場は通過点。悲願の県V、東北大会制覇へ、“ダブル藤井”が投打でけん引する。【山田愛斗】