岩手県高野連で今夏、トーナメント方式の各地区大会実施後に県大会を開催する案が浮上していることが18日、分かった。第102回全国高校野球選手権大会(8月10日開幕、甲子園)の開催可否は、明日20日の日本高野連運営委員会で協議される予定だが、同県は甲子園大会の有無にかかわらず岩手大会の準備を進行中。移動や宿泊による新型コロナウイルス感染リスクを軽減させるための1つの策で、詳細は6月の常任理事会などで協議していく。

例年は各地区大会は行われず、岩手県営野球場など3会場で開催される。岩手県の総面積は全国2位の約1万5300平方キロメートルで、バスなどの移動距離が片道200キロを超える学校や宿泊せざるを得ない場合もあった。地区大会を行うことで、この課題を解消。また大会開幕を6月下旬にすれば土日開催が可能で、授業への影響も減る見込み。春季大会で使用予定だった消毒液やマスクなど7つの地区で予防への備えもある。

地区で加盟校数が異なるため、県大会進出校数などは今後の検討事項。同県では感染者数ゼロの状況下で練習試合も県内限定で再開しており、選手らの準備は万全だ。岩手の計画案は、他都道府県大会の開催へ1つの参考になりそうだ。