東北の高校野球・代替大会が、1日の岩手を皮切りに熱戦が始まった。今日8日にお届けする高校野球連載「白球にかける夏2020」は、11日に開幕の宮城編です。鹿島台商が3年ぶりの単独チームで出場し、08年以来の夏勝利を目指す。部員不足で今春まで尾形知哉主将(3年)と2年生2人の3人だけだったが、6月上旬に新1年生5人が入部。バスケットボール部やバドミントン部からの協力も得て、19日の初戦(2回戦)では泉松陵と多賀城の勝者と対戦する。

昨春、芸術部から転部した尾形主将が鹿島台商を引っ張る。中学時代もソフトテニス部で野球と無縁だったが、友人に誘われて入部。昨夏は石巻北との連合チームで白球を追いかけた。

今春はコロナ禍で約2カ月間休校になり、5月下旬まで地道に自主練習を続けてきた。チーム唯一の3年生。単独出場を直訴し「校名を出したかった。たぶん悔いは残ると思うけど、1年間やってきたことを出し切って、このチームでやって良かったと思いたい」と熱意で実現させた。高橋龍馬監督(34)も「一からつくったことが成功体験になるのかな」と見守る。

部員不足を補うため、複数選手が「二刀流」も「三刀流」もこなす。右横手の宮川晃宗投手(2年)と小堤隼人捕手(1年)がともに捕手と投手を兼任し、バッテリー交代後も配球を共有する。外野手も務める宮川は「やりがいがあります。緩急とコーナーを突いてタイミングを外したい」と投球術を磨く。4番候補の小堤も「打者の様子を見ながら配球を考える。ストライク先行で守備のリズムを作りたい」と高校公式戦デビューに備える。

OBや保護者を含め、全校一丸で支援されている。前回単独出場の17年まで夏通算15勝46敗。08年以来の夏勝利に向けて高橋監督は、「結果を気にせず、堂々と誇りを持って自分たちの歴史をつないでほしい」と積極プレーに期待した。【佐々木雄高】