室蘭、函館、小樽、十勝で26日、代表決定戦が行われ、南北北海道大会各16代表が出そろった。室蘭地区では、最速146キロのプロ注目左腕、苫小牧中央エース根本悠楓(3年)が、苫小牧工に被安打2、14奪三振、2試合連続の完封で、自身初の道大会進出を決めた。また最速146キロ右腕、駒大苫小牧エース北嶋洸太(3年)も北海道大谷室蘭に被安打2、14奪三振で完封した。南大会は8月3日に札幌円山、北大会は同5日に旭川スタルヒンで開幕する。

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王者が2度は負けられない。北照が昨秋地区で敗れた岩内を3-0で下し、南北海道大会に駒を進めた。5回以降は足をつりながらも公式戦初先発初完封した上手投げ左腕、沖元涼(すずか=3年)投手は「最後の9回は志願して、根性で投げた。100点の投球で勝てて良かった」と胸を張った。

甲子園帰りの昨秋に6-8で敗れた相手。左肘故障で三塁コーチをしていた沖元は「てんぐになっていた」と結成当初のチームを振り返る。南北海道大会2連覇のプライドは捨て、チャレンジャーとして1から野球と向き合ってきた。

初回2死二、三塁で中前2点適時打を放った5番坂本球道(3年)は「今日は特別だった。あそこで打てて良かった」。2併殺でピンチを脱するなど、堅守から攻撃につなげる北照のスタイルで、少ないリードを守り切った。

チーム方針で今大会のベンチ入りは3年生のみ。昨年聖地を踏んだ2年生も支える側に回り、スタンドから息の合った手拍子でもり立てている。沖元は「南北海道大会もチーム一丸で頑張りたい」。部員97人全員で札幌円山に乗り込む。【浅水友輝】

▽北照・斎藤優斗主将(3年=昨秋敗戦の借りをかえし)「南大会の王者ではあるけど、チャレンジャーのつもりで戦っている。チーム全員が1つになることを大事にしている」

▽北照・上林弘樹監督(41)「沖元は4、5回ぐらいで替えようと思っていたけど、気持ちが入っていて見事な投球をしてくれた。(東海大札幌との南北海道大会)初戦に向けて走攻守を最後まで練習していく」