日本高野連は19日、大阪市内で理事会を開き、主要大会の決勝でもタイブレークを導入することを決定した。今春のセンバツ(3月19日開幕・甲子園)や各都道府県大会から適用し、夏の甲子園大会なども同様となる。故障予防の観点から高校野球特別規則の一部を改訂した。

タイブレークは試合の早期決着を目指して18年センバツから導入され、現場から「例外に」という意見が多かったことを受け、これまで決勝のみ延長15回を終えて同点の場合、引き分け再試合(再試合ではタイブレークを適用)となっていた。今回の決定を受け、甲子園の名勝負として語り継がれてきた69年夏の松山商-三沢、06年夏の早実-駒大苫小牧のような決勝引き分け再試合は基本的になくなる。ただ、降雨コールドなどによる再試合の可能性はある。

日本高野連の小倉好正事務局長(62)は「時間をかけて各都道府県の専門家の方とも話をして、現場の声を聞かせていただいて、今回の形になりました」と説明した。

タイブレークは、延長12回を終えて同点の場合、13回から無死一、二塁で継続打順で行われる。

また昨春から始まった「1人の1週間の総投球数を500球以内」とする投球制限について、「投球制限検証ワーキンググループ」を発足することも発表した。当面3年間実施した上で症例などを集める方針を固め、今後は専門家らと、効率的なデータ収集方法や分析方法を審議検討し、効果、対策を検討していく。