札幌国際情報・平川蓮投手(3年)は、北海監督の父敦さんとの甲子園をかけた親子対決を実現できず、最後の夏を終えた。エースとして先発を任されたが、札幌日大打線に立ち上がりにつかまり5失点。1死も奪えず、木村にマウンドを譲った。「なかなか腕が振れなくて、チームに貢献する投球ができなかった」と悔やんだ。

父に背中を押されての試合だった。この日の朝、球場へ向かう前、自宅で父に声をかけられた。「今日試合で投げるなら頑張れよ」。投球では結果を残せなかったが、4番打者で奮闘した。6点を追う8回無死一塁で右前打。「絶対に塁に出てやるという、つなぐ気持ちで打席に立った」。好機を広げる一打で、反撃の5得点につなげた。

一時期サッカーをしていたが小学4年から野球を始めたのは、父の影響が大きかった。16年に北海が夏甲子園で準優勝した時、1回戦を現地に応援に行った。次男として父と同じ北海への進学も考えたが、公立校を選び最後は南大会4強。「大学で続けます」と次のステージへ目を向けた。【山崎純一】

▽札幌国際情報・有倉雅史監督(54) 「空いた5日間でうまく調整できていたと思ったが、立ち上がりが厳しかった。もうちょっとうまく入っていければよかった。」

▽札幌国際情報・木村(1回途中から167球のロングリリーフ)「相手が勝負強かった。夏は1、2年と連続で決勝を経験し3年も4強まで来られた。学んだことを生かし、大学でも本気で続けたい。」