第103回全国高校野球選手権大会(甲子園)は、前日に続き13日も雨で全4試合が順延された。順延が2日続くのは、14年の第96回大会の開幕日が2日順延されて以来。今大会は開幕日も台風接近で順延されており、5日間で早くも3度目だ。日本高野連は3日ある休養日の1日減を決めたが、選手の健康管理のため、残りの休養日は維持する方針。ただ、14日以降も関西は雨予報が続く。現状27日の決勝をどこまでずらせるか、甲子園球場、阪神球団との話し合いとなる。

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新たに導入された休養日が、長引く8月の雨で消えた。今大会から3回戦第2日と準々決勝の間にも休養日を設定。従来の準々決勝、準決勝各翌日と合わせ、計3日に増やすことで、大会を通じて連戦が解消されるはずだった。前日までの2度の順延は全日程を後ろにずらして対応。決勝は当初の25日から27日となった。だが「試合規定17」に「雨天等で3日以上順延となった場合は休養日を順次、取り消す」とある。さらに決勝を遅らせるよりも、今回は休養日減で対応した。

日本高野連は選手の健康管理のため、残り2日の休養日は守る方針だ。14日以降も順延となれば、再び日程全体を後ろにずらすことで対応する。そのため、現状27日の決勝を、どこまでずらせるかが焦点となる。31日からは阪神が甲子園で公式戦を開催。物理的には30日まで球場は空いているが、1日4試合の高校野球は天然芝への負荷が大きく、再びプロが使用する前に芝の回復期間を置くのが一般的。のぼりなどの取り外し作業の時間も求められる。順延がさらに続く場合は、甲子園球場、阪神球団両者との話し合いとなる。

今大会は8日の東京オリンピック閉幕を待って開幕したため、もともと日程の余裕が少なかった(19年大会は8月6日開幕)。そこに、台風と長雨がぶつかった。休養日を1日増やしたこともあるが、国際大会の余波と自然災害の影響をもろに受け、日程消化に頭を悩ます事態となっている。

◆過去の最多順延 選手権大会で最も多い順延日数は75年の5日。台風5号の影響で9日目の3回戦3試合が3日連続(8月16~18日)で中止に。決勝も台風6号のあおりで2日順延(22、23日)され、24日にずれ込んだ。このため甲子園で23、24日に予定されていた阪神-ヤクルト戦が中止になった。