今秋ドラフト候補で高校通算44本塁打の高松商・浅野翔吾外野手(3年)がパワフルな打撃を披露した。

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1回1死二塁。右腕の内角速球をとらえると左中間を破る先制の適時二塁打になった。この日は4打数1安打。フライアウト2本と7回は昨秋から取り組む左打席で一ゴロだった。

「(1回は)詰まっていました。しっかり振れた。あそこまで飛んでよかった。三遊間に打つ。速い打球を打とうと思いました」

この日は3球団4人のスカウトが視察。DeNA進藤達哉編成部部長は「高いフライを打ったけど滞空時間が長かった。パンチ力を感じられる。体の力がありそう。また見たいなと思わせてくれる選手」と評価した。

昨年12月、マリナーズの会長付特別補佐兼インストラクターを務めるイチロー氏(48)に指導を受けた。教えはいまもナインに息づく。長尾健司監督(52)は大会前日の22日、選手に「当てに行くのはイチローさんは嫌いだ。イチローさんはどんな苦しいときでも全力で形をつくる。全力で芯に当てる。軽く振って芯に当てるのは絶対にやめようぜ」と伝えた。準優勝だった春季香川大会は当てに行く打撃が目立った。戒めを生かし、10安打7得点で挙げた。松山商との伝統校対決を8回コールド勝ちだ。

浅野は「(指導された学校は)流れ、勢いがある。智弁和歌山さんは指導されて優勝。(今春センバツの)国学院久我山さんはベスト4。高松商と千葉明徳さんで甲子園に行きたいです」と語気を強めた。夏の甲子園出場に向けて、力強く進む。

▽DeNA進藤編成部長(浅野を視察)「(フライアウト2本で)高いフライを打ったけど、滞空時間が長かった。パンチ力を感じられる。体の力がありそう。また見たいなと思わせてくれる選手」