昨夏の甲子園優勝校、智弁和歌山が逆転勝ちで4年ぶりに決勝に進んだ。

背番号1の塩路が7回まで1失点と好投も、7、8回に味方の拙守がからんで3失点。5-4と1点差に迫られた9回はプロ注目の右腕、武元を投入し、逃げ切った。

「塩路が少しバテた雰囲気だったので。9回は武元に雰囲気を変えてもらおうと」という中谷仁監督(43)の思いに応え、武元は完全救援。決勝は、夏の甲子園連覇に向け「あのチームに勝てないと日本一はない」(中谷監督)と、常々意識し続けてきた大阪桐蔭と顔を合わせる。

4年前の春の近畿決勝は、1-3で敗れた。塩路は「日頃から、大阪桐蔭を意識してみんなでやっているので」と気持ちを引き締める。強敵を倒し、06年以来の優勝を果たしたとき、昨夏王者は大きな自信とともに連覇への道を歩き始める。【堀まどか】