兵庫大会で、岡田龍生新監督(61)率いる東洋大姫路が初戦で灘に5回コールド勝ちした。19年夏に履正社(大阪)を全国制覇に導き、今年4月に監督として母校に復帰。77年以来の全国の頂点を狙う。
岡田TOYOが圧勝発進だ。新監督が“山田メソッド”で鍛え続ける新4番が、先制弾で大勝を呼んだ。2回、先頭の内田桔平外野手(3年)が公式戦1号の先制ソロ。「高いボールが来たら絶対に振る、強いスイングをするということを教えていただいている。今日はそれができたのでよかったです」。指揮官も「内田が最初にホームラン打ってくれたので、勢いがつきました」と手をたたいた。
「夏に強い東洋復活」という使命を背負い、今春から監督に就任。春夏連続甲子園にどう導くか頭を悩ませた。投手陣は計算できる。夏を勝ち抜く打線の編成を考える中、内田の打力に目を留めた。
入学時は、未来のエース候補。だが右肩、右肘を痛めるなど故障に苦しみ、今春センバツはスタンドだった。眠れる才能がもどかしかった。脇目も振らずに野球に向き合えば、大器は目覚める。それを分からせるため、持ち出したのが履正社で指導したヤクルト山田の成功談だった。
「考え方が変わったら、すごい選手になれる。あとは本人がその気にならないと。山田も、一冬越えてから人が変わったようでした。何にも指導することがなかった。結果も伴ってきた」。プロを目指すと決めた山田は目の色を変え、結果で周囲の評価を変えていった。やる気と成功体験こそ、トリプルスリー打者の原点。「内田も一生懸命やってるとは思う。でも、そうは見えへんよ」と、あえて厳しい言葉を選んだ。
この日の先制弾は、殻破りの第1歩。「この夏は岡田先生と一緒に甲子園に行って校歌を歌いたい」という4番が、新監督の夢を支える。TOYOの夏にする。【堀まどか】

