仁川学院が17年以来の“夏2勝”を逃した。

8回まで3-1とリードしながら、9回に同点に追いつかれた。延長10回表に1死三塁から中前適時打を浴びて勝ち越しを許す。その裏、2死三塁の同点のチャンスを迎えたが、最後は中飛に終わった。

OBの阪神・佐藤輝明内野手(23)から寄贈された打撃マシンで練習を積んできたが、勝利まであと1歩届かなかった。

辻元伸一監督(47)は「あそこまでになった選手ですから、みんなが彼(佐藤)から刺激をもらっています。夏2勝の壁は高かったが、よく戦った」。球場の外で選手を集めて円陣を組むと、悔しさで同監督が涙を流し、選手もまた泣いた。

5回に一時は勝ち越しとなる右前適時打を放った3番の飯塚亮太内野手(3年)は「佐藤選手にはプロになる前、練習に来ていただいた。勝つ姿を見せたかったです。早く勝ちたいという思いが、焦りにつながってしまった」と涙をにじませた。

佐藤が高2年だった15年に2勝して4回戦に進出。17年にも2勝して以降は、18、19、20年初戦敗退、昨年は2回戦敗退と“壁”に阻まれてきた。