県立の生駒(奈良)が、昨夏の甲子園準優勝の智弁学園を7-5で下して初の決勝進出だ。夏の大会で5度対戦して一度も白星を挙げたことはなかったが、11安打で7得点と打線が爆発。智弁学園には今春の県3回戦でも6-5で勝利しており、10年間監督を務める北野定雄監督(63)は「しんどいことを頑張れるし、ようやれる子たち」と涙ぐみながらたたえた。

序盤は強力打線に苦戦し、2本塁打を浴びた。それでも落ち着いたプレーで対抗。4-5に迫った7回には飯田智規内野手(3年)が三塁打を放つなど3点を奪って逆転した。準決勝進出自体が50年ぶりで、2季連続のジャイアントキリングに球場が沸きに沸いた。

北野監督は、ピンチに陥ったときは仲間に「ありがとう」と伝えるように指導してきた。「ピンチは相手が強い証拠。相手が強いことを受け止めて『このピンチを乗り切って強くなる』と思え」。選手は試合終了後も喜びを抑えて相手ベンチや応援席に丁寧にあいさつ。「失礼な喜び方してなかったでしょ」。指揮官はは誇らしそうに笑った。

28日の決勝の相手は、智弁学園と並んで奈良2強と称される天理だ。今春は県の準々決勝で2-12で6回コールド負けを喫した。勢いに乗る生駒が、熱い思いと感謝の心で一大決戦に挑む。【竹本穂乃加】