海星ナインは背筋を伸ばして約2時間、校内の会議室で吉報を待った。代表校35番目に名前が呼ばれると、ナインは一斉に拍手で喜びを表現した。

昨夏からの連続出場となる甲子園。センバツは7年ぶり6度目。夏2勝を挙げ16強入りした昨夏超えがナインの合言葉だ。加藤慶二監督(48)はキッパリとした口調で選手たちを前に言った。「(センバツでの)チームの目標は2勝した昨年の夏以上。だから春は3勝以上」。36校の出場校で3勝以上となれば、ベスト4入りが最低条件。その数字を理解した上で、加藤監督はさらにチームにゲキを飛ばした。

「現状のチームの実力では、イメージしても(目標に)合致しない。でもチーム目標は変わらない。だから、今まで以上の練習が必要。寒い日を吹き飛ばすように、センバツまで熱い1日を送ってもらいたい」

もちろん、ナインにも気持ちは伝わっている。捕手に転向した田川一心主将(2年)は攻守にチームをけん引するつもりだ。「どの高校より熱く練習に臨んでいきたい」と口元を引き締めた。昨夜はLINE(ライン)で長崎日大の平尾主将と連絡。県勢初のセンバツ2校選出となれば決勝での「長崎対決」を誓い合ったという。「どのチームも強豪と思う。どこと当たっても自分たちの力を出し切りたい」と力を込めた。

7年ぶりのセンバツの舞台で海星旋風を巻き起こすつもりだ。

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