6点を勝ち越したタイブレークの延長10回の守り。土浦日大の背番号1、藤本士生投手(3年)が再びマウンドに上がった。
同点の8回2死一塁で伊藤彩斗投手(3年)にマウンドを譲り、エース左腕は一塁に回っていた。
1試合2度目の登板。大量リードしていたとはいえ、体も気持ちもスイッチの切り替えが難しかった。1失点で危なげなく逃げ切った藤本は「体が少しきついところもあったけど、気持ちを入れて投げました」と誇らしげに話した。
5回終了後、今大会から導入された10分間のクーリングタイムをプラスに変えられたのが大きかった。4回に2失点し、後半に向けてギアを上げていきたい局面で、10分の休憩を迎えることになった。茨城大会はクーリングタイムがなく、初めての体験だった。
「冷やしすぎたら体が動かなくなる。1度体温が下がったのを確認してから、少しずつ動きました。気持ちだけは絶対に切れないように意識しました」
サーモグラフィーで体温を測ってもらうと、理学療法士に「顔の部分が真っ赤(体温が高い)」と言われ「びっくりしました。暑いなとは思っていたんですが」。ただ、送風機に体を当て、給水しているとみるみる体温は下がった。サーモグラフィーでも「青」に変わっていた。それを確認して、6回に向けたウオーミングアップを始めた。
「いい休憩になりました。冷やせる時間、休める時間があったのは自分にとってよかった。時間の使い方も読めたので次はもっとうまくやれると思います」
開会式直後のゲーム。藤本も「開幕戦ということでたかぶりすぎてしまった」と、選手は特別な雰囲気の中で試合をしていた。無意識のうちにペースを乱されたか、複数の野手が中盤以降に足をつり、交代を余儀なくされた。「全力で頑張った証しだと思う」と仲間を気づかった藤本。8回途中まで2失点。そして大熱戦の最後を締める好投。エースらしく、難しい試合を勝利に導いた。【柏原誠】
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